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【フクシマ・タイムズ】 2014年1月17日 「フタバから遠く離れて 」他


◆ 2014年1月16日付 英ガーディアン紙

「フクシマは、世界に対する、原子力についての現在進行形の警告だ」

  • 舩橋淳 (ふなはしあつし) 監督の映画 『フタバから遠く離れて Nuclear Nation』 を紹介。 (トレーラー予告編はこちらから閲覧可能です。)
  • 政府は、双葉町の避難民を東京近郊の廃校に移転させた。避難民は、そこで狭い共用スペースに暮らし、弁当を1日3食支給されている。
  • 避難民が 2時間だけ双葉町に一時帰宅することを許可されたとき、舩橋監督は ― 政府の禁を破って ― ある避難民家族の帰郷に同行し、その模様を撮影した。
  • 政府が舩橋氏に通行許可を与えなかったことは、3.11以降顕著になった政府の秘密主義を示すものだ。昨年12月に成立した特定機密保護法によって、例えば反原発の市民運動が監視の対象となり、逮捕が可能になり得る。
  • 福島原発事故以来、日本の原発全廃を求める、力強い草の根運動が広がっている。
  • 菅直人元首相の、原発に対する考え方を180度変えた、という発言を紹介:
    「私は今回の福島原発事故が起きるまでは、安全性に注意していれば原発事故は起きないと考え、 政策的にも原発を活用するという方針で取り組んでいました。しかし実際に福島原発事故に総理として直面し、5000万人の避難が必要となるぎりぎりの事態を経験し、考え方を180度変えました。 飛行機事故など何百人もの犠牲者が出ることはありますが、何百万、何千万という人の避難が必要となる事態は戦争以外にはありません。」 (ご参考記事)

http://www.theguardian.com/commentisfree/2014/jan/16/fukushima-is-a-warning

◆ 2014年1月16日付 ジャパン・タイムズ

  • 福島第一原発4号機の設計に携わった元エンジニアの田中三彦 (たなかみつひこ) 氏は、 自民党の河野太郎議員と共に、台湾に対して原発の不安定さを訴え、同国に原発を棄てるよう促した。15日に台北で行われた (「原発ゼロの会」の) 記者会見において発言したもの。同氏は国会議員団と共に、14日から6日間台湾を訪問している。
  • 田中氏は、日立勤務時代の 1974年に4号機の [原子炉圧力容器の] 設計に関わった後、1977年に退社しライターとなった。4号機の製造欠陥の発見およびその隠蔽について、1990年に本を著した。1988年に田中氏はこの隠蔽を通産省(当時)に報告したが、政府は調査することを拒み、日立は同氏の告発内容を否定した。
  • 田中氏:「原子力事故はいつかは起きる運命にある。ただ我々にはそれがいつなのかが分からない、ということだ。」
  • 河野氏は、原発の視察を台湾電力に拒否されたことに、失望を表明した。 河野氏:「台湾が日本と同じ過ちを繰り返さないよう、望んでいる。」
  • 福島のメルトダウン後、田中氏や河野氏は多くの日本人と共に、原子力産業への反対を強めている。元首相の小泉純一郎氏と細川護煕氏もこの声に加わり、細川氏は東京都知事選に出馬して、安倍晋三首相の原子力推進政策と対決している。

http://www.japantimes.co.jp/news/2014/01/16/national/fukushima-no-1-engineers-warning-to-taiwan-nuclear-power-unstable/#.UtioqSyChjo