投稿記事

【フクシマ・タイムズ】 2013年12月22日 On Fukushima Beach (4)


◆ On Fukushima Beach (福島の渚にて) - その4

ドキュメンタリー映画 “On Fukushima Beach (福島の渚にて)” の抄訳の続きです。
(前回分はこちらにてご覧いただけます。)

(動画はこちら)
http://www.youtube.com/watch?v=dOSjkEwCc8o

(28:40 – 35:35) 日本への放射線照射 (後半)

放射能が物理的にその存在を明示するのに、それほど時間はかからなかった。

(種々の奇形動植物の写真が映される)

重度の倦怠感、止まらない鼻血、抜け毛、爪の変色、心臓発作など、典型的な放射線症の症状が、子供・女性・高齢者に観られる。福島では、放射線関連と思われる病のために通院した人々が、精神的な病だと [嘘を] 告げられ精神薬を処方されている。福島県内・周辺で、多くの妊娠女性が先天異常を恐れて中絶しているのは、周知の事実だ。

劇的な変化を起こさない限り、徐々に発病者が増えていく可能性が高い。北日本・関東平野からの大規模退避は、非合理的とは言えない。

だが、放射能が国の広範囲を覆ってしまった今も、まだ避難命令は出されていない。今後、放射能汚染によって、日本の大部分が居住不可能になるのかもしれない。まるで黙示録的なマンガやアニメの筋書きが現実になったみたいだ。

悲劇的なのは、このことを日本人も世界の人々も真に把握できていないことだ。放射能汚染が極めて懸念すべき状況にあることを信じられず、漂っている。

放射能はジェット気流に乗って太平洋を渡り、北米にも到達し、北半球のあらゆる部分を侵食。日の目を見ることのできたある研究によれば、福島事故の翌年、渡って来た放射能によって1万4千人の米国人が死んだ。だが、当局は米国・カナダ国民に対して、放射能の警告・周知を行っていない。それどころか、北米では政府の放射能測定機器のスイッチが事実上すべて消された。

もちろん放射能は、国民が認識していようがいまいが、福島の近くでも遠くでも、死のアジェンダを遂行する。

(ノルウェー大気研究所の放射能拡散シミュレーションが表示される。)

黄色は、日本を出た時と同じ強度レベルであることを示しています。 [北米の西海岸に届くまでに] 薄まっているなんて思わないでください。 しかもこれは放射性の気体の中で、一番検出し易いキセノン133のガスを示しています。 これはまだ危険性が低い方で、他にも何百という放射性元素が原子炉から放出されています。」

こうして世界は、今にも爆発しそうな健康上の時限爆弾を抱えることになった。 日本および北半球の住民がすでに被曝してしまった量を考えれば、ガンなどが発現するのは時間の問題だ。

(35:35-37:50) 核の言論統制体制 (前半)

国連、IAEA、WHO、米国政府、NATOなど当局の無為 (=何もしないこと) と未必の故意。
原子力産業が、政府・多国籍企業・防衛産業に浸透し、これらを絡め取っていることはよく知られている。

チェルノブイリでは、自国の原子力の威信に疑問符がつかないよう、ソビエト政権が事故の深刻さをもみ消そうとした。

福島のマークⅠ型原子炉を設計したのは GE (ゼネラル・エレクトリック) 社だった。全米で同型の原子炉23基が稼働中だ。GEは、これまでに11ヶ国で合計91基の原発を設計している。GEの技術者数名が、何十年も前にマークⅠ型の設計上の欠陥を訴えて辞職したにもかかわらず、結局その設計で使用が承認された。

福島事故の1週間後に日本メディアの職員が匿名で語ったところでは、福島でGEが果たした役割を明るみに出さないよう、米国政府が日本に過度な圧力を掛けた、という。その目的は、日本人の米国に対する見方が、これ以上悲観的になるのを防ぐためであった。

GEは、軍産複合体および米国政府と強い結び付きがある。何十億ドルも利益をあげているが、米国には税金を納めていない。IAEA は、原子力推進のために存在することを自ら認めている。注目すべきことに、英国女王の投資の30%は、原子力およびウラン採掘に対するものだ。

(抄訳の続き – その5- はこちらにてご覧いただけます。)