北米西海岸で生態系の異変が依然として続いています。カリフォルニア沿岸では、餓死しかかったアシカの子が記録的な数で打ちあがっています。アラスカ沿岸のシロクマの脱毛症。次に人間に起きることの予兆でなければよいのですが。
◆ 2015年3月7日付 The Sacremento Bee
http://www.sacbee.com/news/local/environment/article12965981.html
- 今年の1月・2月だけで、栄養不良や餓死しかかったアシカの子1,450匹が、カリフォルニアの海岸に打ち上がった。(前年同期: 68匹)
- 打ちあがった子アシカは、痩せ衰えていて「骨と皮だけ」の状態だ。
- カリフォルニア・アシカの子の大部分は、(ロサンゼルス沖の) チャネル諸島のサン・ミゲル島、サン・ニコラス島、サン・クレメンテ島、サンタ・バーバラ島で生まれる。
National Oceanic and Atmospheric Administration のデータをもとに、あまのじゅく作成。
(関連映像)
◆ 2014年12月11日付 Alaska Dispatch News
- アラスカ北部ボーフォート海のシロクマに、原因不明の脱毛症が観られる。部位は頭や首や肩で、露出した皮膚部が硬化する病変が認められる。
- 研究者らが1998年から2012年にかけて追跡調査した結果、2012年には調査したシロクマ個体の 28% にこの症状が観られ、当該期間中の最高値を記録した。当該期間を通じた平均値は 3.45% だった。
- [脱毛症により] 露出した皮膚部の生検を行ったが、細菌性や真菌性の感染の形跡は認められなかった。
- 2012年は、アラスカのアザラシに脱毛症が観られた時期ともほぼ重なる。
(アザラシの脱毛症については、以前に【フクシマ・タイムズ】でも取り上げました。)
(関連情報)
- アラスカ西海岸の Shishmaref で2014年11月に見つかった脱毛症状のアザラシ。
- アラスカ西北部のチュクチ海沿岸では、2011年8月に珍しい皮膚病変があるセイウチが多数報告されています。