投稿記事

【フクシマ・タイムズ】 2014年2月16日(2) 東京で白血球異常


◆ 2014年2月14日付 Nelson Groom for Vice.com

東京都小平市の三田医院で血液検査・甲状腺エコー検査を実施されている三田茂 院長のインタビューです。以前のレポートもご参考ください。

http://nsgroom.wordpress.com/2014/02/14/vice-a-japanese-physician-is-encouraging-the-evacuation-of-tokyo/

(以下、抄訳です。全訳・逐語訳ではありません。)

Q: どんな検査をしてきたのですか? 結果は?

A: 1,500人以上の患者さんに、血液検査・甲状腺エコー検査を実施してきた。主に東京に住む患者さんを検査してきたが、子供たち、特に幼稚園児・小学生に有害な症状が多く観られる。高齢者にも重い症状が観られる。白血球の中の「好中球」成分の減少が観られる。これは、ひどい場合には敗血症など致死的状態に陥る可能性がある。血液は骨髄で造られるが、骨髄は放射線に最も弱い組織の一つだ。

Q: メルトダウン以降、症状は改善していますか、それとも悪化していますか?

A: 検査し始めたのが 2011年12月なので、メルトダウン以前と結果を比較できないが、東京に危険が広がってきているとは言えると思う。

Q: これまで見てきた中で、最もひどかった症状は?

A: 健康な乳児よりも血液中の好中球が少ない乳児 (女児) がいた。私が検査した後、大病院で再検査を受けたところ、その時点では好中球がなくなっていた。これは重い病にかかり易い状態にあったことを意味する。もしそうなっていたら、重大な死の危険にさらされていただろう。幸い、九州に移ったところ快復した。

Q: どんな処方をされていますか?

A: こういった患者さんに処方できる薬はないのだが、この乳児の事例のように、東日本を離れて過ごすと快復する場合が多いようなので、そうすることを勧めている。東京から大阪・京都・四国などに移転したところ、重い症状が良くなったという患者さんを多く見てきた。東京に戻ってくると、また悪化する。

Q: 他に同じような検査をしている医師はいますか?

A: 私が知る限り、こういった検査をしている医師は、他には事実上いない。三鷹の森の診療所で、同種の検査をしている医師を一人知っているが、私の医院よりも来院患者数は少ない。他の医師にも検査を実施するよう勧めているが、同意する医師はいない。本当の影響を見極めるためには、最低20年は検査する必要があるが、メルトダウン以来、とうてい十分な取り組みがなされているとは言えない。

Q: 東電が放射能について虚偽の報告をしていると言う人がいますが、どう思いますか?

A: 東電の報告は、虚偽に違いない。それはそれとして、その議論はやるだけ時間の無駄だ。東電発表の妥当性を検証している時間があったら、患者さんを救うために使うべきだ。それが一番差し迫った問題だ。

Q: 食品の汚染についてのお考えは? 食事面で何か予防のためにした方がいいことは、ありますか?

A: 日本では商品流通が発達しているので、汚染食品の一部は東京にも来ていると思う。あらゆる食品を徹底的に検査して、少なくとも子供たちが汚染リスクのある食品を食べずに済むようにすべきだ。

Q: 放射能の影響について、メディアが報道を怠っていると思いますか?

A: メディアがこの問題に焦点を当てていないことは、間違いない。日本のメディアは少数の権力者たちの側についていると思う。

Q: 日本国民の放射能リスクへの配慮は、十分だと思いますか?

A: 東日本の住民が懸念しているのは間違いないが、彼らは放射能の危険から目をそらそうとしている。彼らは、問題を深刻に考えないようにしている。

私は、子供たちや親御さん、そしてこれから生まれてくる子供たちのことが心配だ。 親御さんたちには、より安全な場所に移って欲しいが、大半の人たちは移りたがらない。東京周辺の住民には、一年の内、1-2ヶ月はより安全な所へ出向くことを強くお勧めする。東京の住民には、できるだけ高い頻度で血液検査を受けることをお勧めする。