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【フクシマ・タイムズ】 2013年12月5日 低レベル放射線被曝の危険性


◆ 2012年11月13日付 サイエンス・デイリー (ScienceDaily)

  • ケンブリッジ哲学会 (Cambridge Philosophical Society) の Biological Reviews 誌の中で、 科学者らは、最も低レベルの放射線でさえ生命にとっては有害である、と結論づけた。過去40年間に発表された、査読済み論文46報をメタ分析した結果によるもの。サウスカロライナ大学とパリ第11大学 (University of Paris-Sud ) の研究者らは、自然に存在する低レベルの背景放射線が、DNA・突然変異・免疫・生理機能・疾病発生などに対して、小さいが統計的には有意な悪影響を及ぼすことを明らかにした。
  • サウスカロライナ大学の生物学者 Timothy Mousseau 氏: 「過去数十年間議論されてきた考えは、この値未満であれば放射線の影響はないという閾値 (いきち) が存在する、というものだった。 だが、この研究結果は、そのような閾値は存在しない、というかなり有力な証拠となる。」
  • 過去の原発からの放射能汚染や、チェルノブイリや福島の原発事故について、原子力産業は、住民の被ばく量は大したものではない、と見せかけようとしている。だが、自然の背景放射線のような低いレベルであっても影響がある、ということになれば、被ばく量に対する規制の制定の仕方を考え直さねばならない。

http://www.sciencedaily.com/releases/2012/11/121113134224.htm

◆ 2013年12月3日付 ブルームバーグ

「日本の機密保護法案は、ジャーナリストをテロリストに変える」

  • 日本国民が、中国の防空識別圏設定に怒っている隙に、安倍首相は、身も凍るような機密保護法案を大急ぎで通そうとしている。
  • そのプロセスは、 [小説「1984」で有名な] ジョージ・オーウェルを思い起こさせるものだ。
  • 自民党の石破茂氏は、11月29日、自身のブログにて、同法案に疑問を呈する行為を「テロ行為」に喩えた。
  • レポーターや内部告発者に長い刑期を簡単に科すことができる曖昧な法律を、シリアやキューバが可決しても誰も驚かないだろうが、G7の民主主義国家が [なぜ]?
  • 国境なき記者団の11月27日付声明: 日本は「調査報道を違法にしようとしており、ジャーナリストの情報源の秘匿や公益といった基本原則を踏みにじっている。」
  • 11月30日付ジャパン・タイムズ論説。在東京の調査報道員 Jake Adelstein 氏: 「日沈む国へようこそ。これからどれだけ闇が深くなるか、見ものだ。」 法案は、戦前の治安維持法に類似しており、一部はブッシュとチェイニーが権力を拡大した [米国の] 愛国者法を彷彿とさせる。
  • 福島の放射線リスクの報道状況は、現状でも弱いが、メディアの自己検閲に対する誘因が働いて、さらに悪くなるだろう。
  • 安倍首相は、約12ヶ月間の在任期間中、ただ一つの構造改革も実施していないのに、この機密法案を押し通そうとする切迫感は奇妙だ。

http://www.bloomberg.com/news/2013-12-02/japan-s-secrets-bill-turns-journalists-into-terrorists.html