◆ 2014年2月14日付 ENE NEWS
昨年 6-7月に、福島県楢葉町の井出川河口付近で見つかった高線量の物体4個について、このほど東電がその分析結果を公表した。日本原子力研究開発機構 (JAEA) に詳細分析を依頼していたもの。
- 東電は、これらの物体が「福島第一原発内にあった構造物」とほぼ断定した。
- 物体が同原発から南に約15キロ離れた場所で発見されたことについて、読売新聞記事は、原子炉建屋の爆発で飛び散った可能性も示唆している。
- 東電が公表した資料を元に、③番目の物体の線量を 1 kg当たりの値に換算すると、次の通り (主な核種):
プルトニウム-239, 240, 241 + アメリシウム241: 3.07 Bq ÷ 0.4 g × 1000g = 7675 Bq/kg
ストロンチウム-90: 2200 Bq ÷ 0.4 g × 1000g = 5.5百万 Bq/kg
セシウム134, 137: 2920000 Bq ÷ 0.4 g × 1000g = 73億 Bq/kg
関連記事)
◇ 2014年2月14日付 読売新聞
「原発内構造物と東電がほぼ断定」
東京電力は、昨年7月に楢葉町の井出川河口付近で見つかった高濃度の放射性物質に汚染された四つの物体について、「福島第一原発内にあった構造物」とほぼ断定した。発見場所は同原発から南に約15キロ・メートル離れている。原子炉建屋の水素爆発で飛び散ったのか、海から流されてきたのかなど、理由は不明という。
東電が12日に発表した。四つの物体の材質はポリエチレンや木などで、全長2~16センチ、重さ0・3~6・9グラム。放射性物質はセシウムが最大292万ベクレル、ストロンチウムなどベータ線を出すものを合わせて同250万ベクレルだった。付近の土壌と比べてセシウムの濃度が高いことや、原発敷地外では検出されていない放射性コバルトが含まれていたことから、原発内にあった構造物の可能性が高いとした。
http://www.yomiuri.co.jp/e-japan/fukushima/news/20140213-OYT8T01319.htm?from=tw
◇ 2014年2月12日付 東電発表資料
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2014/images/handouts_140212_04-j.pdf
◇ 2013年8月3日付 朝日新聞 (英語版)
「謎の高線量物体 福島沿岸で発見」
(Mystery objects with high radiation found on Fukushima coast)
http://ajw.asahi.com/article/0311disaster/fukushima/AJ201308030015