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【FT解説】 西洋による中東の支配は終わりつつある

2013年6月18日付のフィナンシャル・タイムズ紙に、”The west’s dominance of the Middle East is ending (西洋による中東の支配は終わりつつある)” というセンセーショナルな題の記事が掲載された。記者は、ギデオン・ラックマン (Gideon Rachman) 氏である。

同紙は、世界を俯瞰的に見下ろすかのような視点からの記事を書くことで定評がある。だが、そうはいっても同紙もイギリスの新聞であり、読んでいて英米擁護の立場が色濃く出ていると感じることが多々ある。例えば、現今のシリア情勢に関しては、同紙は明らかに反政府軍およびそれを支援する英米イスラエル寄りの報道をしている。イランの核 (原子力) 開発計画と経済制裁の問題に関しても、同様である。

また、ラックマン記者は、今年1月にスイスのダヴォスで開催された世界経済フォーラムに取材で参加しており、世界のパワーエリートの一員と目される。

このような新聞および記者から、冒頭の記事が出てきたことの意味は重い。(もちろん、何か深い意図があってのことかもしれないので、無批判に鵜呑みにする訳にはいかないが。)

個人的には、中東における西洋の影響力の退潮という大きな流れについては、ラックマン氏と同感である。ただ、今回の記事ではあまり触れられていない二つの側面が、今後の中東情勢を考える上で重要だと認識している。

一つが、中東における石油利権の行方であり、もう一つが、イスラエルという国家の存立の行方である。そして、これら二つの側面は、表裏一体の関係にあると考えている。

これらのことを意識しながら、今後とも中東情勢を注視していきたい。

以下、少し長くなるが、記事全文を和訳の上、引用するので、ご参考いただきたい。

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